今年の北方領土ビザなし交流の日本側第1陣がきのう、根室を出発して国後島に上陸した。

 ところが、ロシア側がチャーター船に対し、ロシア運輸省の入港申請書の提出を要求していたことが判明した。船長は申請書に必要事項を記入した。

 日本固有の領土である北方領土で、ロシア側が入港申請書を求めたのは極めて遺憾だ。

 申請書について日本外務省幹部はチャーター船の入港前、「話は聞いていない」としていた。

 もしその通りならお粗末だ。今後に引きずらないよう、ロシア側と早急に詰めた協議をすべきだ。

 ロシア側は今回の訪問に当たり、日本側の同行記者にロシア外務省発行の記者証明書の取得も求めた。

 ビザなし交流の目的は、主張に違いがあることを認めつつ、対話を通じて相互理解を深め、領土問題の解決につなげることにある。

 ロシア側の一連の対応は、この趣旨に反している。

 記者証明書問題では外務省が、窮余の策として同行記者に動画撮影や独自取材の自粛を求めた。しかし、同行記者が現地から伝える情報は相互理解に役立ってきたはずだ。

 日ロ両国はそれを踏まえ、ビザなし交流本来の姿を取り戻す努力をしなければならない。

 それにしても、ビザなし交流に対するロシア側の最近の強硬姿勢には大きな疑問符がつく。

 昨年は、北方領土に入域する日本側関係者に出入国カードの提出を要求し、別の書類提出で決着したものの、第1陣の渡航が中止になった。1992年から続いてきた人道支援もなくなった。

 さらに今年は、サハリン州政府が対話集会開催を「政治的だ」として拒否する姿勢を表明し、領土問題を主要テーマとしない住民交流会という形を取らざるを得なくなった。

 ロシア側には、四島の実効支配を既成事実化する意図があるようだ。

 だが、領土の帰属という複雑な問題を力で押し切ろうとすれば、解決は遠のくばかりだ。強く再考を求めたい。

 日本外務省の場当たり的な対応にも首をひねってしまう。訪問団の出発直前になってその場しのぎの対策を取るケースが多すぎる。

 道内関係者からも「何で毎回、出発直前になってトラブルが起きるのか」という不満が出ている。ロシア側の情報を把握する態勢が弱っているのではないか。

 ビザなし交流が頓挫するような事態になれば、領土問題の解決が遠のいてしまう。外務省は危機感をもっと強めるべきだ。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/231441.html


>日本固有の領土である北方領土...
北方領土は、ロシア固有の領土では決してないが、日本固有の領土でもなからう。日本固有の領土といふ いひかた は、アメリカ大陸・ちひさなしまじま(Micronesia)・豪州・新海國(NZ)または雲白長(Aotearoa)國・シベリアの大半・きたカフカス等を西洋白人・白系ロシア人入植者固有の領土といつたり、チベット・ひがしトルキスタン・みなみモンゴル や その他先住民土着の地を 中国固有の領土と いふやうなものなのだ。先住民の存在を無視して北方領土を日本固有の領土といふことは、西欧・ロシア/ソ連・中国と かつての日帝 と おなじあやまち を をかしてゐることになるのである。条約を無視して、せめこんできたロシアに対して不法占拠といふのは かまはぬ が 日本固有の領土 と いふのは さけるべきであらう。そして、北方領土(きたちしま と みなみからふと も ふくむ)の はなしあひ の ば には アイヌ も よぶべきである!