2010年5月24日
ソーシャルブックマーク (ソーシャルブックマークとは)
 神奈川県高校総合体育大会のライフル射撃・女子団体エアライフル(AR)は、昨年12月の銃刀法改正で定められた新たな資格取得手続きが間に合わなかった高木学園が、出場できなかった。11年連覇中だった記録が途切れた。

 11年連続優勝、全国でも過去2度の優勝を誇る高木学園の記録が、残念な形で途絶えた。「仕方ないけれど、大変残念」。上村曙美監督(62)は無念の表情を浮かべた。

 団体戦3人のメンバーがそろわなかった。高木学園ではこれまで、指導者資格を持つ上村監督が7丁の銃を保有・管理し、練習を行ってきた。しかし、改正銃刀法では14歳以上18歳未満を対象に、自分の所有ではない銃を撃つ際に新たな資格が必要となった。結果、この日個人ARに出場した2人以外は大会に間に合わなかった。

 自分で銃を所有するには、購入だけで約30万円も掛かる。申請にも費用が掛かり、手続きの煩雑さもあって、初心者の負担が増大。今年の新入部員は8人に半減したという。

 3年の木原は「個人戦と団体戦とでは勝った時の喜びが違う。記録が途切れて悔しい」と声を落とした。上村監督は「容易に始められる環境ではない。五輪種目でもあるのに、これでは競技人口が激減する」と嘆いた。
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1005240008/